おいしいダシの取り方を今一度化学的に考えてみましょう。

はじめに

「おいしいダシの取り方を今一度科学的に考えて見ましょう」は、節辰商店の第4代当主、故・勝田辰吉がお客様のために作成した小冊子です。

 

この小冊子が刊行された背景に、「科学的アプローチによって顧客の問題解決のお手伝いをさせて頂くことが節辰商店の使命である」という強い意志を感じます。また、当時の経験と勘に頼る業界の風習に対して、別の方向から風穴を開けたかったのだと思います。

 

25年も前の文章になりますが、現在でも十分通用する内容を含んでいることから、インターネットで公開させて頂くこととしました。以下の勝田辰吉が書き記した思いは思いは現在の節辰商店としても変わりません。実際に毎日だしをご使用の皆様のご意見、ご批判をお待ちいたしております。

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「おいしいダシの取り方を今一度科学的に考えて見ましょう」を出しまして、15年経過いたしました。料理屋加工の方法も変化、発達してまいります。今一度原点に帰って基本的な問題点を勉強しなおすことも重要と思います。

 

今までは昔から伝えられた方法をかたくなに守ったり、勘や経験のみに頼りがちでありましたが、一つの例として人の食塩に対する嗜好が生理的なものに原因しているかもしれないが、わからない。また、塩味がほかの味を引き出す作用も全くその機構が分からなくただ我々が経験に基づいて重宝に利用しているだけで、科学的な根拠はつかめないそうであります(新調理科学講座より)。

 

終局の処、味覚の精度が問題で、その勘を体得できる人に限られる様に思われますが、割り切って考える方が平均的な味が得られるように思います。実際に毎日だしをご使用の皆様のご意見、ご批判をお待ちいたしております。

(S.62.8. 吉日 節辰商店主人 敬白)

 

だしの種類

アジ(鯵) 

 

イ)   アジ(鯵)
アジ科に属する魚の名称で一般にマアジ(真鯵)が多く、北海道、三陸方面から朝鮮に至る迄広く分布して居りますが、千葉県以南九州にとくに多く56月の産卵前が最も美味ですが、周年殆ど味は変わりません。味にくせが無いので惣菜用、干物、練製品の原料として好評の為、最近は煮干は僅少です。尚ラーメン用のスープとして好まれて居ります。

 

ロ)   ムロアジ(室鯵)
一般にムロアジ(アオ、シロ、クチブト)と、マルアジ(アカゼ、オアカムロ)に区別して居ります。ムロアジは、暖海性で本邦、伊豆、土佐、九州から南洋方面にまで広く分布し、特に棒受網での漁獲が多いですが、伊豆方面ではクサヤの干物並にヒラキとして珍重されて居ります。
旨味に富み味に甘味があり、まろやかであると云われ、ダシ汁が冷めても臭みが出ませんが、長時間煮つめると渋みが出ると云われて居りますが、名古屋地方では、だしとして一番使用されて居ります。

 

ウルメイワシ


イワシ科の魚で主産地は伊豆、紀州、四国、九州、山陰方面です。大体マイワシより暖海性で、丸干としては愛媛、日向が一番美味であります。マイワシと違って血合肉が比較的少なく濃厚な味があります。当地では冬場の使用が多く、関西で特に好まれ消費されて居ります。

 

 

カツオ(鰹)

 

カツオ科の魚。南洋(太平洋)では年間を通じて鮪と同様水揚されるようになりましたが、近年巻網の鰹漁が多くなり出しました。機械で網を入れ、一度に沢山獲る為人件費が少なくすみ原価が安くつく為ですが、一本釣に比較して、味は今一つの様です。

 

日本沿岸では春から秋にかけて、沖縄方面から黒潮に乗って北上した物が漁獲されます。日本海側では稀であります。鮮魚は一般に脂肪の多い物が美味として賞味されて居りますが、鰹節には脂肪の少ない物が良く、枕崎、山川(九州)が昨今では主産地となり、土佐は宗田カツオが主体です。焼津は最大の水揚港ですが、冷凍品はアメリカへ輸出されて缶詰等に消化され、鰹節の生産量は往時と比べ減少しています。

 

 

メジ(鮪)

 

マグロ科の魚。マグロの幼魚の名称です。マグロは九州方面より暖かくなるにつれて北上、四国、紀州から三陸を経て北海道沿岸まで現われ、日本海側でも北上します。

 

マグロは刺身及び、寿司種の王座ですが、メジは高級料理店の吸物等のだしに使用されて居ります。上品なだしが出ます。尚「糸がき」として使用されて居ります。

 

 

ソウダガツオ(宗田鰹)

 

カツオ科の魚。当地から関西方面ではメジカ(目近)といいます。尚、秋の初めに獲れる小形を笹目近と称し、当地では一番好まれます。太平洋岸、日本海いづれにも分布し、沖縄、台湾方面でも多く獲れます。ヒラとマルの2種があり、ヒラの方が大形になりますが、質の良い品は少ない様です。伊豆、紀州、土佐(清水)が節として一番良質で好まれます。鰹節に一番近い味で鰹に比較して味が強いので好まれます。夏期に特に好まれ使用されます。

 

 

サバ(鯖)

 

サバ科の魚。マサバ(ホンサバ)とゴマサバの2種があり、マサバはゴマサバより扁平の体を持っている為ヒラサバともいわれますが、節に良いものはゴマサバです。千葉より九州方面迄太平洋側で獲れます。九州屋久島で獲れる割鯖は屋久鯖として、東京のそば屋さんに好まれます。尚、東京方面はカビ付を好みます。日本海のサバは節に向きません。

 

 

こんぶだし

 

昆布は褐藻類コンブ科に含まれる、海草の総称です。北海道沿岸に多産して居りますが、青森県より岩手県付近まで獲れて居ります。

 

こんぶの旨味成分はグルタミン酸を中心にアラニン、アスパラギン酸などのアミノ酸類とマンニットなどの糖類が中心です。昆布の表面についている白い粉はマンニットやグルタミン酸なので、使用前に乾いた布で表面のほこりを落とす程度にとめます。水洗いをするとおいしい成分が流されてしまいます。昆布にはアルギン酸などヌルヌルした成分と昆布特有のフノリ臭があり、長時間の煮すぎはダシ汁がまずくなり、色も出ます。

 

ダシの取り方は、水が摂氏80度になったところで昆布を入れ、沸騰直前に引き上げるのが一番簡単で良い方法です。水に浸けるのも良い方法ですが、手順が面倒です。

 

 

しいたけだし

 

椎茸には呈味度の高いグアニール酸、果糖類、そのほか数知れぬ天然成分が含まれております。「干椎茸を浸した水は捨てないで料理に使え」といわれます。つけ水そのものをなめてみても一寸カビ臭いだけで、おいしいとはとてもいえません。ところが、これを汁物や煮物に使うと、その料理が驚く程おいしくなります。実はこの汁の中にレオチオニンというカビの臭いに似た香り成分があり、これが1PPm程加わるだけで料理が大変おいしくなる事が解明されています。

 

 

混合だし

 

カツオブシはイノシン酸、昆布にはグルタミン酸、しいたけにはグアニール酸とそれぞれ天然のうま味が含まれており、この三者の味が加わると味の強さが飛躍的に増加します。これを味の相乗作用と申します。従って混合ダシは、鰹節、昆布の単独のときよりも、ダシの量をそれぞれ半分以下に減らしても一段と強い旨味が得られます。

 

使用する水の量

天然調味料の香気並に呈味性成分流出曲線
天然調味料の香気並に呈味性成分流出曲線

鉄分・カルシューム・マグネシュームの多い硬水、殺菌用の塩素・酸類・食塩なども重大な影響を及ぼします。たとえば、水に鉄分・カルシューム分があると、これらの金属が蛋白質やアミノ酸など旨味の主体となる成分と結合して旨味成分を溶けにくくします。

 

また、食品の色素などは鉄分と化学反応をおこし、料理の色がきたなく黒ずみます。最近では浄水器(活性炭ろ過水等)を使用されるお店が多くなって来ております。

尚、水道水はカルキを含んで居りますので、香りばかりか旨味も減る様です。くみ置きの水の方がだしらしい風味がある様です。

 

  1. かつお節の香り
    かつお節の風味をよくしているものに香りがあります。香気は、かつお節製造工程中に行われる燻乾の時も吸着される成分からくる香気、かびの持つ脂肪分解酵素により生成された香気、赤脂肪と同様かびによって生成された蛋白質に由来する香気の三者が、かつお節特有の香りを形成しますが、香りの成分は揮発性ですから、短時間の過熱で大部分発散してしまいます。

  2. 流失速度
    原料の削った厚みにより多少流出は異なります。かつお節だし汁のうま味の主役は、イノシン酸を中心とする核酸関連物質及びアミノ酸類である(新調味科学講座6)と書いてあります。削節のJAS規格も味の濃さをあらわす残エキス(塩分を差引した)の測定を、法定純エキス分として、味を下記の通り規定しております。

 

JAS規格 法定純エキス分

かつお削りぶし 13%以上

まぐろ(鮪)ぶし 12%以上

目近削りぶし 12%以上

さば削りぶし 11%以上

むろあじ削りぶし 10%以上

 

 

 

だしの取り方

1.かつお節等薄削り

 

料理屋さん等の澄汁は、薄く削ったかつお節を沸とう直前に入れ、ひと煮たちさせたら(約12分程度)火を止めてこしわけて下さい。尚、加熱する時は、魚臭を飛ばす為必ず鍋の蓋を取って下さい。


溶けだすアミノ酸類を科学的に測ってみますと、加熱に一分間浸すだけで殆ど完全においしい成分が出てしまいます。

 

また、水から入れた方が沸とう直前に入れたものよりわずかにアミノ酸の溶けだす量は多いのですが、生臭味が強くなります。一分以上だたせると苦みやしぶ味など不用の成分が出てきます。
尚、麺類店の厚削りの場合は長く煮詰めますが(エキス分の溶出が充分出る様にする為)その間にいやな味のもとである「アク」を十分に除去してください。(泡、アクは生臭味、渋味、エグ味等が有ります)

 

2.ささ削(目近、惣田節)むろ、さば削り(鰹節、鯖節)

 

薄削りの澄汁は1.に準じてご使用ください。

 

但し厚削りの場合は、薄味の料理は、5分~10分見当、麺類のだし汁は、15分~30
それ以上ですと容器の種類により違いますが、水が蒸発してダシの量が少なくなり、呈味は強く感じられますが、同時にしぶ味や魚臭が強く感じられます。なお、その上旨味がダシガラに吸着されますので、効率も悪くなります。だしが出ましたらなるべく早くこしわけること、もし手順の都合でしばらく放置する場合には、食塩を必ず一つまみ入れてください。浸透圧の関係で溶け出たうま味成分が再吸収されるのは多少おさえられ、うま味が保持されます。(こつの化学)

 

 

緩衝作用と相乗効果

緩衝作用とは、溶液に酸、またはアルカリを加えて起こるPHの急激な変動を調節する力のことであります。うどん屋さんで20分以上も煮出すのは結局「濃縮」している訳で、濃いダシには「醤油(たまり)」も沢山交って緩衝作用で独特の美味な濃い汁ができるわけであります。天然醤油(たまり)には乳酸をはじめ微量ですが香りの成分が60種類も含まれており、この香が不快な味や臭いを消します。

 

グルタミン酸系の調味料である醤油と核酸系の旨味成分を持つ「だし」の組み合わせは、異質の旨味を混ぜることで「相乗効果」といって一種類の味だけの場合の数十倍のおいしさになり、味をくどくすることなく旨味の強さを増して味を豊かにしてくれます。また塩を塩辛く感じさせない「塩なれ効果」は醤油も味噌もそのアミノ酸などの働きにより、塩辛さが感じられないように致します。

 

なお、また味噌汁の煮出し汁として一般的(家庭用)に煮干が使用されて居りますが、「煮干の煮出し汁」は、味噌の緩衝能が強く香りも高いので、魚臭の濃厚な煮干を用いても、3%程度の煮出し汁の場合は生臭みを感じさせないばかりでなく味噌汁の味を「こく」あるものにします。味噌には魚臭を除去する(マスキング効果)機能があるからです。味噌汁の煮出し汁にかつお節を用いることが少ないのは、味噌の味と香りが強すぎて、かつお節の上品な風味を活かしてい用いることが出来ないからであります。(新調理科学講座6

 

 

だしの使用量

お店により多少の相違はありますが、昔から1斗(18ℓ)に200匁(750g)が標準とされております。現在もその通りで結構ですが、ダシの量について実験結果がありますので次に表示いたします。

 

お茶の水女子大 吉松藤子先生の実験

1ℓ(約5合)の水に対してダシ20g(2%)  アミノ酸溶出量1

1ℓ(約5合)の水に対してダシ40g(4%)  アミノ酸溶出量1.6

1ℓ(約5合)の水に対してダシ80g(8%)  アミノ酸溶出量2.5

 

三段階について調べたところ2%では旨味がやや薄く、8%では濃いしぶ味が感じられ、4%が一番おいしい結果が出ました。二番だし、三番だしを取ることも言われますが、科学的に測ってみても二番だし以下は、ほとんど旨味成分は出ません。

 

うどん、そばのだしは料理屋さんの薄削り違い厚削りですので、長く煮沸を続けて頂きますが、東京のそば屋さんのかつお節類ですと長い時間(30分~2時間)煮沸を続けて、「そばの香りを一番大切にするため。鰹の香り、醤油の香りを無くした方が良いのですが(ざる、もりで食べるときは、つけて引き上げるのですから、つゆは「よくそばにからんでくれる」濃厚な味が必要です)


それに対し名古屋方面は「吸い物の中にうどんが入っている」のを食べる「かけ」ですので、だしは香りを大切にする訳であります。

 

宗田節、鯖節(鰹節)を使用する時は20分~長くても30分・40分位で良いと思います。

 

尚、風味を大切にするため、出来立てが美味で、その日のうちに用いるようにしてください。
だしを出すときは沸騰したら、だしを入れだしが釜の中を平均にゆるやかに回る位の火加減にして丁寧にアクを取りながらだしを出して頂かないと生臭みが残ります。また、東京のそば屋さんでは寸胴で火加減を弱くして長い時間つめる(煮出す)方がだしの出方が良いような気がする・・・と書いてあります。しかし、平釜で取った汁の方が、あたりが柔らかい感じがします。こうしたことは科学的な裏付けが無いから、やはりカンかもしれません・・・(そばの技術)

 

 

蒸発

だしをとる時は、一般的に言って水分が蒸発しますのでダシが濃く感ぜられます。時間が長くなると色も自然に濃く出ますが。シブ味も出てまいります。苦味(シブ味臭、特有のなまぐさみ)については、官能上の判定ですからハッキリいえませんが、少なくとも厚削りの場合、20分以上になると感じるようになります。

しかし、エキスとして苦みは初めから流出しており、この苦味も好ましい美味しさを出す上で「おし味」「こく味」としての働きをしている訳で、全然ないと駄目です。これが化学調味料と本質的に違うところであります。

 

容器(平釜寸胴)の蒸発面積によって異なりますので一概に言えませんが、何時も同じ濃度(だし)にする事で、毎日同じ味が出せると思います。

つけ汁(辛汁)は東京のそば屋さんの「かえし」を利用されるのが一番良いと思います。

 

天然調味料と化学調味料の違い

天然だしは主成分の外に、大変多くの微量な旨味成分が含まれ、複雑な味が有ります。量が少なくても、多種の旨味成分は、だしの味全体に対して大きな働きをしております。

 

味覚は大変デリケートで天然の味のわかる人には化学調味料だけでは物足りなく、かつ香りもありません。

化学調味料は大変デリケートで、天然の味のわかる人には化学調味料だけでは物足りなく、かつ香りもありません。

 

化学調味料は天然だしの補助成分としてご使用いただき、材料の持ち味と旨味を消さない程度にご使用ください。多量に使用しますと甘味を感じ、かえっていや味として感じる場合があります。長く煮ると、分解して味がまずくなるとも言われております。

 

「味覚官能テストをしてみると、ある強い味をなめさせたその後しばらくはほかの味を感じなくなる。また混ぜられた味の中である特定の味が強いと、今後はほかの薄い味が舌に感じにくい。つまり化学調味料がどんな食品にも使われていて、それが強く舌に感じると舌はいつも化学調味料の味ばかり感じることになる。そしてほかの味を感じ覚えるときがなくなるので、科学調味料以外の味はおいしいと感じなくなる。つまり味覚にとっては大きなマイナスである」(食品大事典より)

 

 

附記「なごや名物、きしめんの調理法」

愛知県麺類食堂環境衛生同業組合の「なごや名物、きしめんの調理法」を記載させていただきます。参考にしてください。

  

きしめんの調理法

 

きしめんのこね方

1、 塩水と、うどん粉と良く配合すること。

2、 水と粉との配合を終わると手で強くおさえ込みをしてフオ出す。よくおさえて、布巾をこね鉢にかけ約0分位置くとグリテンがでる。

3、 板の間でゴザをしいて上より布巾をかけて足でむらなく踏む。約16分位、そのはまを又こね鉢に入れて20分おく。

4、 ハマを小さく小分けし、まるめ、又足でその小ハマをよく踏む。そして15分位カメに置く。

5、 小ハマを仕上げのまるめをして、よく踏んで、それから平たくしたハマを5分後にうちあげる。

 

きしめんのだし

1、 ダシの取り方鰹は、ムロ又はササカメの二種類
ダシ正味(18ℓ)を取る場合

カマに水を(23.4ℓ)入れ、ムロカツオ(13kg)入れる。
湯を30分以上煮詰めてそのダシをかめに布巾で漉すと正味(18ℓ)の本ダシとなる。(注:約20%煮詰める)

 

きしめんつゆの取り方

1、本ダシ(16.2ℓ)に、たまり(1.8ℓ)(普通9.1という)
2、煮立ったら汁の中へ、みりん(0.36ℓ)、砂糖(240g)を入れて、沸騰したら直ちに布巾でカメにとる。

3、 きしめん1杯のおつゆの量

きしめん1杯にかけるおつゆは約(144ml)とする。玉(きしめん)1ケ(約200g)とする。

4、 きしめんの中へいれるもの

油揚げ2切れ、ホウレンソウ少し、花かつお

 

手打の水と、塩度について

1月~3月までの塩度 8℃~12℃

4月~6月までの塩度 10℃~14℃

7月~9月までの塩度 12℃~17℃

10月~11月までの塩度 10℃~14℃

12月の塩度 8℃~14℃

 

 

みそにこみ調理法

にこみの手打方法

1、 水とうどん粉を配合する。水分量については40%~45%程度で打つ時の感じである。

2、 にこみは、きしめんの手打と製法は同じ。塩は使用しない。

3、 にこみは、そのまま鍋に入れて煮込む。

4、 一人前の分量は約130gとする。

 

みそにこみの味噌とだしの取り方

1、 鰹本ダシ5.4ℓと、かしわのガラ3ケ入れて煮立てる。約3分、スープとなる。

2、 深色赤味噌kgに、白味噌400g、卵2ケ、みりん約036ℓ、砂糖少し、スープを適当に入れよくミックスし弱火にかけて煮立てる。5月~9月頃まで、冬の場合、火にかけずそのまま使用する。以上(みそにこみ)味噌という。

 

みそにこみの配合

1、 1人前のにこみの作り方。手鍋にスープをヒシャクに2杯、鰹本ダシ3杯にはかり、煮たてたときに生の煮込み麺を入れる。吹き上がってきたら少し細くし1分ほど煮込んで仕上げ。

2、 中へ入れるもの。かまぼこ2切れ、椎茸1ケ、油揚げ、ネギ、花フ

 

 

おもな参考文献

総合食品事典 第三版

調味料 改訂食品事典6

魚 改訂食品事典3

科学調味料(光琳書院)

水産製造学(紀元社)

改良土佐節の研究

味のしくみ(日本放送出版協会)

こつの科学(柴田書店)

調味料、嗜好品(新調理科学講座)

かつお節の科学(専門料理)

つくだ煮の科学と製造法(光琳全書)

そばや今昔(中公新書)

食品調味論(幸書房)

削りぶしの品質管理 全削協

そばの技術 藤村和夫

煮出汁の研究(第一、第二、第四) 吉松藤子

かつお節の香気に関する研究(第1報) 農化第40巻第8

カツオブシの品質-1 北海道大学水産部 食品化学

鰹節類の焙乾をめぐって 静岡県工業試験場

椎茸の利用加工について 高知県工業試験場

なごや名物、きしめんの調理法 愛知県麺類食堂環境衛生同業組合